子どもの手荒れが急増中!子どもの手荒れの予防やケアについて
子どもの手荒れが急増中!子どもの手荒れの予防やケアについて
世の中に感染予防対策がしっかり定着するようになった昨今、毎日の手洗いやアルコール消毒での手荒れの悩みを抱えているのは大人だけではありません。幼稚園や保育園に通う小さな子から小中学生まで、幅広い年代の子どもたちの間で手荒れが急増しています。ここでは子どもの手荒れの原因や予防、ケアの方法について見ていきます。
子どもと大人の皮膚の違い
子どもの手荒れを知る前に、そもそも子どもと大人の皮膚はどのように違うかを見ていきましょう。
私たちの皮膚は、いちばん外側の「角質層」とそれをコーティングしている「皮膚膜」によってバリアされている状態です。この「角質層」と「皮脂膜」は主に外からの刺激から皮膚の内部を守り、体内の水分を外に逃がさないようにする働きをしています。しかし子どもの場合はこの「角質層」が未発達で隙間が多いだけでなく、皮脂の分泌量が少なく「皮脂膜」も薄くてもろいため、充分にバリア機能が働かず少しの刺激でも皮膚のトラブルにつながりやすくなっているのです。
子どもの手荒れが増加している原因は?
やはり感染症対策による徹底した手洗いとアルコール消毒を繰り返す生活習慣が、子どもの手荒れ急増の大きな原因だといえるでしょう。コロナ禍前から手洗いは行ってきていますが、現在はその頻度が格段に上がっているとともにアルコール消毒の機会も増えており、子どもの皮膚への負担が大きくなっています。石鹸による手洗いやアルコール消毒は、ウイルスや病原菌を除去するのと同時に皮膚を守るための「皮脂膜」も奪ってしまいます。子どもはもともと皮脂の分泌が大人よりも少ないため、手洗いを繰り返すことで「皮脂膜」の回復が間に合わず皮膚のバリア機能が低下して手荒れを起こしやすくなります。
また、子どもは手洗いでのすすぎ残しや拭き残しをしやすいためさらにそれが刺激になって炎症を起こしてしまうこともあるのです。
子どもの手荒れを予防するには
とはいえこのご時世で手洗いや手指消毒をしないわけにはいきませんので、感染対策をしつつできる限り子どもの手が荒れないように予防することが大切です。デリケートな子どもの皮膚のバリア機能を守るために、次のことを心掛けましょう。
・手洗いの際は石鹸を良く泡立てて、ゴシゴシ擦らずに優しくあわで包むように洗う
・指の間や手首などすすぎ残しやすい場所を一緒に確認し、しっかりと石鹸を流すようにする
・手洗いの後の拭き取りは強く擦らないで、タオルで抑えるように水分を拭き取る
・水分が残っていると蒸発するときに皮膚の水分も一緒に奪われるので、拭き残しがないようにしっかりと拭き取る
・アルコール消毒は掛けすぎない
子どもの手荒れのケア方法
皮膚が白っぽくカサカサしているくらいの手荒れの場合は、ワセリンなど保湿剤をこまめに塗るように心掛けて水分や皮脂が逃げないようにケアをすれば次第によくなっていきます。手洗いやお風呂の後など、水分が蒸発する前に保湿剤を塗るとさらに効果的です。できるだけこまめに、気づいたら塗ってあげてください。
一方で赤みが出てヒリヒリした痛みがある場合は手荒れが進行して炎症を起こしている状態なので、皮膚科にかかり薬を処方してもらいましょう。手荒れだと思っていたら別の皮膚の病気が関係していることもあるので、ブツブツが出たり痛がる時は専門医に診てもらうことをおすすめします。
新しい生活様式が定着する中で、大人だけでなく子どもたちの間でも急増している手荒れ。まだまだ手洗い・うがい・消毒などの感染対策は継続して行っていくことになります。なんとなく慣れてきてしまった手洗いの方法を改めて親子で見直して、正しいやり方にアップデートしてみませんか?そしてアップデートの際に、手指のケアもぜひ追加しましょう。子どもも大人も手荒れによるストレスがなくなるようしっかり予防したいものですね。