ネイルを楽しむママは知っておくべき!赤ちゃんの「アセトン中毒」

ネイルを楽しむママは知っておくべき!赤ちゃんの「アセトン中毒」
いまや100円均一でもたくさんのネイル用品が揃うくらい、ネイルは身近で誰でも気軽に楽しめるものになっていますね。
お子さんをもつママたちの中にも、家事育児の息抜きとしてネイルを楽しんでいる方もたくさんいらっしゃると思います。もちろんそれ自体は良いことでたくさんネイル楽しんで欲しいのですが、ここではそんなママさんにこそ知っておいてほしい赤ちゃんの「アセトン中毒」についてお伝えしたいと思います。
ネイルオフの際の注意点や対策など正しい知識を身に着けて、大切なお子さんに影響が出ないようにネイルを楽しみましょう。
アセトンとは?
マニキュアを落とすときに使う除光液やジェルネイルをオフする時に使うジェルリムーバーなどの主成分となるアセトンは、樹脂を溶かす性質を持っています。除光液などのツンとした強いにおいはアセトンによるものです。
アセトンは揮発性が高く引火もしやすいので、使用する際は注意が必要です。
実際の「アセトン中毒」の事例から学ぼう
生後2か月の赤ちゃんに実際に起こったアセトン中毒の事例を見てみましょう。
自宅の8畳間でママがマニキュアをオフするために除光液を使っていました。その際ママのそば、約1mのところに生後2か月の赤ちゃんを寝かせていました。ティッシュペーパーに除光液を取り、手足20本の爪のマニキュアをオフするのに約15分。使っていた除光液は100mlほど残っていて、使用中は蓋を開けたままにしていました。途中で除光液のにおいが部屋に充満していることに気づいていましたが、換気はしませんでした。
その後、赤ちゃんはいきむような奇声を数回あげ、ぐったりとした様子で12時間以上寝続け、授乳時も吸う力が極端に弱く、嘔吐を繰り返して反応も鈍くなったそうです。
病院での診察の結果、血中アセトン濃度から「アセトン中毒」と判明し、入院治療を行って4日目に元気に退院したとのこと。
(※日本小児科学会HP 「No.8 マニキュア除光液による中毒」参照)
ネイル好きのママさんにとって、赤ちゃんが寝て一息ついた時にネイルのお手入れをするのは珍しいことではありませんよね。
束の間の楽しみや息抜きとしてネイルを楽しんでいる方もたくさんいらっしゃると思います。
このママさんも同じように、子どもに影響が出るとは思わず何気なく除光液を使ってオフをしたのでしょう。ただ、アセトンを使う際の注意点や対策を知らなかったことが子どもを危険にさらすことに繋がってしまいました。
実はアセトンは空気よりも重い性質があり床に近いところに溜まりやすいため、大人以上に床に寝ている乳幼児にとっては高濃度になってしまう可能性が高いのです。また揮発性が高いので常温でも気化しやすく、短時間の使用でもアセトンが大量に気化してしまいます。
身近な存在の除光液ですが、実は取り扱いには注意しなければいけないものでもあるということを知っておきましょう。
知っているだけで「アセトン中毒」は防げる
「アセトン中毒」について正しい知識を持って対策をすることでお子さんを守れます。
【子どもをアセトン中毒から守るための対策】
・アセトンを含む液体類を子どもの手の届く場所に絶対に置かない
・除光液などを使用している間、そして使用後しばらくは換気をしっかり行う
・子どものそばで除光液などを使用しない
(もし使用する場合は別の部屋で)
・使用後のコットン(ティッシュペーパー)もビニール袋に入れて密封して捨てる
・火の気のあるところでは使用しない
・アセトンフリーの除光液などに変更する
(その際も注意点は同じ)
ネイル好きなママには知っておいてほしい「アセトン中毒」。
知ることで不慮の事故は防ぐことができます。いつも頑張っているママの息抜きを一切やめるのではなく、正しい知識を持って対策をすることで安全にネイルを楽しめるといいですね。